財政税・社会保障 行政・公開ソース 数値統計型

国民負担率47%の内訳は? — 56年間の推移と所得別の実態

いまの結論

  1. 令和6年度(2024)実績の国民負担率は46.7%(約47%)。

    内訳は租税負担率28.2%(国税17.9%+地方税10.2%)+社会保障負担率18.5%(財務省・2026年3月公表の実績)。

  2. 1970年度24.3%から56年で+22.4%pt。

    上昇の主因は社会保障負担率(5.4%→18.5%、+13.1%pt)。租税負担率は同期間+9.3%ptにとどまる(財務省)。

  3. 借金込みの潜在的国民負担率は2024年度50.3%(コロナ禍2020年度は62.6%)。所得五分位では低所得層24.7%・高所得層27.7%と差が約3%ptまで縮小(大和総研・2025年1月)。

データ取得: 2026-07-10 · APIヒット 0件 · 要約更新: 2026-07-30 · 財務省「国民負担率」公表資料と大和総研の家計分析に基づく要約です。評価断定はしていません。数値の正本は各出典リンクをご確認ください。

国民負担率 vs 潜在的国民負担率(1970〜2026年度)

推移グラフ

対国民所得比。潜在的=国民負担率+財政赤字。2025〜2026年度は見通し(財務省)。

国民負担率(税+社会保障) 潜在的国民負担率(財政赤字込み)

出典: 財務省「令和8年度の国民負担率(見通し)」2026年3月 / 対国民所得比(%)

所得五分位別 税・社会保険料負担率(2023年・概算)

所得別比較

「二人以上の勤労者世帯」の勤め先収入に占める直接税+間接税+社会保険料の割合。2018→2023の変化幅を括弧内に示す。

最上位(高所得)
27.7%
+0.2pt(2018→2023)
上位から2番目
22.5%
(推計)
中位
24.9%
+0.4pt
下位から2番目
24.3%
(推計)
最下位(低所得)
24.7%
+0.9pt

負担率の所得階層差は縮小。2023年時点で最下位層24.7%と中位層24.9%の差はほぼゼロ。消費税比重増と社会保険料上昇が主因(大和総研)。

出典: 大和総研「平成以降の家計の税・社会保険料負担の推移」2025年1月

内訳:租税負担率 vs 社会保障負担率(1970〜2026年度)

内訳グラフ

租税=国税(消費税・所得税・法人税等)+地方税(地方消費税等)。社会保障=年金・健康保険・介護保険等の保険料。2025〜2026年度は見通し。

租税負担率(国税+地方税) 社会保障負担率(年金・医療・介護等)

出典: 財務省「令和8年度の国民負担率(見通し)」2026年3月 / 対国民所得比(%)

メリット・デメリット(公表数値)

制度の得失の整理です。「いまの結論」(数値の内訳・推移)とは役割を分けています。

メリット

  • 社会保障給付費:1988年度GDP比11.0% → 2022年度GDP比24.3%

    社会保障給付の拡大と表裏

    社会保険料の増加は、年金・医療・介護などの給付拡大とセットで進んできた。現役世代の負担が高齢期の給付を支える相互扶助の構造になっている。

    大和総研 ↗

  • 潜在的国民負担率:2020年度62.6% → 2026年度見通し48.4%

    コロナ禍ピークからの財政赤字縮小

    潜在的国民負担率は、コロナ禍の2020年度62.6%から、2026年度見通し48.4%まで下がる推計になっている(財務省)。

    財務省 ↗

デメリット

  • 低所得層(最下位20%)負担率:1988年頃約16% → 2023年24.7%

    低所得層の負担率が急接近

    累進性の差が縮み、低所得層の負担率が高所得層に近づいている。消費税(逆進的)と社会保険料のウエイト増が背景にある(大和総研)。

    大和総研 ↗

  • 実質可処分所得:1988年比 月▲1.1万円(2023年)

    実質の手取りは伸びにくい

    名目収入が増えても物価と公的負担の増が相殺し、実質可処分所得は1988年比で月約1.1万円減(大和総研・2023年)。

    大和総研 ↗

この記事も読まれています

この案件の用語(ヒヨコでも分かる版)

国民負担率
租税負担率+社会保障負担率。国民所得(NI)に対する比率。消費税は租税側に含まれる。
潜在的国民負担率
国民負担率に財政赤字を加えた指標。いま払っていない将来世代への先送り分を含む。
租税負担率
国税+地方税の税負担の、国民所得に対する割合。
社会保障負担率
年金・健康保険・介護保険・雇用保険などの社会保険料の、国民所得に対する割合。
所得五分位
世帯を所得で5等分した区分。最下位が低所得20%、最上位が高所得20%。

経緯タイムライン

出来事は追記のみ(過去の記録は原則改変しません)。 全10件 · 直近7件を表示

2026

国会 衆議院 · 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会

谷浩一郎 (参政党)

ヒヨコでも分かる要約

谷浩一郎(参政党)— 国民負担率の高止まりが若者の可処分所得を圧迫し少子化を招くと追及。支援金の見直しを求めた。

国会議事録で原文を見る ↗ · 会議全文 ↗

国会 衆議院 · 予算委員会公聴会

堀真奈美

ヒヨコでも分かる要約

堀真奈美(東海大)— 高齢化・少子化下で社会保障給付の持続性が問われるとし、負担と給付の再設計が必要と公述。

国会議事録で原文を見る ↗ · 会議全文 ↗

出典 公式

財務省が令和8年度(2026)の国民負担率見通しを45.7%と公表。潜在的国民負担率は48.4%。

出典を見る ↗

2025

出典 公式

大和総研が1988〜2023年の所得五分位別負担率を分析。低所得層と高所得層の差が1988年から大幅縮小したことを確認。

出典を見る ↗

2023

国会 衆議院 · 決算行政監視委員会第二分科会

井上貴博 (自由民主党・無所属の会)

ヒヨコでも分かる要約

井上貴博(財務副大臣)— 国民負担率=租税+社会保障の対国民所得比と定義。平成25年度40.1%からの上昇を比較提示。

国会議事録で原文を見る ↗ · 会議全文 ↗

2020

出典 公式

コロナ禍で国民所得が急減し国民負担率47.3%に急騰。財政赤字は15.3%pt、潜在的国民負担率62.6%。

出典を見る ↗

2014

出典 公式

消費税8%引き上げ。2014年度の国民負担率42.1%(前年比+2.1%pt)。

出典を見る ↗

1997

1989

1970

コメント

    この案件について書く